作業療法士（OT）という仕事に憧れて資格を目指す人は少なくありません。
「人の役に立てる」
「国家資格だから安定してそう」
「やりがいがありそう」
確かに、そうした魅力はあります。
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しかし、実際にこの仕事に就いてみると、理想と現実のギャップに苦しむ人は非常に多いです。
本記事では、作業療法士が“生活面ではおすすめできない”理由について、特に年収や労働環境の観点から、率直にお伝えします。
1. 初任給が低すぎる。専門職として割に合わない
作業療法士の初任給は、手取りで15〜18万円程度が一般的です。
大学や専門学校で何年も学び、国家資格を取得してやっと就職しても、この水準です。
「専門職だからある程度もらえるだろう」と期待していた人ほど、そのギャップに落胆します。
2. 経験を積んでも、年収はほとんど変わらない
働き始めて年数を重ねても、年収の上がり幅は極めて小さいです。
10年働いても年収400万円に届かないケースが珍しくありません。
管理職になっても責任だけが増え、給与は微増。
これがこの業界の「当たり前」になっています。
3. 転職しても年収アップは期待できない
他の病院や施設に移っても、業界全体の給与水準が低いため、劇的な年収アップは難しいです。
都市部で給与が若干高くなることもありますが、その分家賃や物価が上がり、結果的に生活の余裕は変わらないことが多いです。
4. OTの仕事は、想像以上に肉体労働
OT＝軽作業のイメージを持たれがちですが、現実には運動療法の介助など、かなり体力を使う仕事です。
立ち上がりや歩行練習で患者さんの身体を支える場面も多く、腰痛や疲労と隣り合わせの日常です。
また、認知症や高次脳機能障害の方との関わりもあり、精神的なストレスも大きいです。
一見“優しい”仕事に見えて、実は心身ともにハードなのがOTの現場です。
5. 「やりがい」では生活は支えられない
患者さんからの「ありがとう」、回復に立ち会える喜び。
確かにやりがいはあります。
でも、やりがいだけでは家賃も食費も払えません。
この業界では「やりがい搾取」という言葉もあるほど、感情で働かされ、経済的には報われにくい構造になっています。
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6. 将来の不安が尽きない
収入が少ないということは、貯金・資産形成が難しく、老後の不安も常に付きまとうということ。
結婚、子育て、マイホーム購入など、人生の大きなイベントに立ち向かえるほどの経済力が持てず、将来設計が描けない人も多いです。
■ 結論：「人を支える前に、自分の生活を守れるか？」
作業療法士は、人の人生や回復を支える素晴らしい仕事です。
しかしその一方で、自分自身の生活が苦しくなりやすい仕事でもあります。
やりがいは確かにありますが、それがすべてではありません。
「生活を安定させたい」「将来の不安を減らしたい」と考える人にとっては、本当におすすめしにくい職業です。
これから目指そうとしている方には、きれいごとではない“現実”を知ったうえで判断してほしいと思っています。
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