四国中央市の住宅街――
工場の煙と山の景色の合間を縫うように車を走らせ、「ほんとにこの先にうどん屋があるの?」と不安になった頃。
ふと現れる一軒のうどん屋。**それが「宮内製麺所」**です。
ここは、香川・観音寺で伝説となった「鳥越製麺所」の味を引き継ぐ、うどん通にとっての聖地。
見た目は静かでも、中身は本気。讃岐に勝負を挑む、魂のうどんがここにある。
【釜玉バター】もはや、うどんを超えた旨さ
まず食べてほしいのが釜玉バターうどん。
熱々のもちもち麺に、バターと胡椒の香りが絡み、生卵と特製醤油がトロリと混ざる――
その味はまさに、和風カルボナーラ。
香川の老舗にも負けない、いや、それ以上とさえ思える完成度です。

【いりこ出汁のかけうどん】讃岐顔負けの深み
冷たい麺に、温かくて香り高いいりこ出汁をかけた「ひやあつ」は、店のこだわりが凝縮された一杯。
伊吹島直送のいりこを贅沢に使い、雑味のないクリアな旨味が体に染み渡ります。
うどんをすすった瞬間、**「これこれ、この味!」**と思わず笑みがこぼれる。

【キンキンに冷えた水】五感が整う、最高の一杯に欠かせない存在
そして忘れてはいけないのが、キンキンに冷えたセルフの水。
太陽が照りつける日でも、うどんで火照った体をスーッと冷ましてくれるこの一杯の水が、たまらなく旨い。
うどん→水→うどん。
このサイクルが止まらない。まるで温泉の後のコーヒー牛乳のような幸福感があるんです。
【静かな場所に潜む、本気の味】
場所は地味。看板も控えめ。でもそのギャップがまたいい。
「こんなところに、こんなに美味いうどんが…」と、初訪問の人はきっと驚くはず。
週末には開店前から行列ができ、麺が売り切れるとそのまま閉店――それが日常の光景です。
香川に行かなくても、超えられる。
讃岐うどんの聖地・香川。
でも、「宮内製麺所」は言います。「その味、ここで作れる」と。
四国中央の片隅で、讃岐に勝るとも劣らない一杯が今日も静かに湯気を上げています。
【うますぎ注意】川之江の「若鳥 大門店」で揚げ足鶏をかじれ!へ

セルフ讃岐うどん 宮内製麺 (うどん / 川之江駅、伊予三島駅)
昼総合点★★★★☆ 4.0