
積立投資は、長期的に安定した資産形成を目指す優れた方法ですが、初心者が実践する際にはいくつかの落とし穴があります。
今回は、積立投資を行う際に避けるべき注意点について、実際の投資に役立つアドバイスを紹介します。
1. 投資信託の選定を軽視しない
積立投資を行う際に最も重要なステップは、投資信託の選定です。
投資信託にはさまざまな種類がありますが、その選定を軽視すると、期待するリターンを得られないだけでなく、リスクが高すぎる投資にハマってしまう可能性もあります。
1.1. 手数料(信託報酬)の確認
投資信託を選ぶ際には、必ず信託報酬を確認しましょう。
信託報酬が高い投資信託を選ぶと、長期的にはそのコストが大きな影響を与えます。低コストで運用できるインデックスファンドは、長期的な積立投資には最適です。
1.2. 過去の運用実績をチェック
過去の運用実績を確認することも大切です。ただし、過去の実績が良いからといって、未来が必ず良いとは限りません。運用実績はあくまで参考程度にとどめ、今後の市場の動向を踏まえて投資信託を選ぶようにしましょう。
2. 購入タイミングにこだわりすぎない
積立投資の大きな利点は、ドルコスト平均法によって市場のタイミングを気にせずに投資を続けられる点です。
しかし、投資初心者の中には、タイミングを気にしすぎて購入をためらってしまう方が多いです。
積立投資では、タイミングにこだわるよりも、継続的に積み立てていくことが重要です。
2.1. 「安くなった時だけ投資する」という思考は避ける
価格が安いときにだけ投資したいという気持ちになるかもしれませんが、それでは投資の本来のメリットを活かすことができません。
積立投資では、毎月一定額を積み立てることで、市場の上下動に関係なく長期的に安定したリターンを目指します。積立投資を続けていると、時間をかけて平均的な購入価格を得ることができます。
3. リスクを過信しない
積立投資では、投資信託のリスクを分散しているものの、市場全体が不安定な場合には損失を被る可能性もあります。
リスクを過信せず、どの投資信託を選んでもリスクがゼロではないことを理解しておくことが重要です。
3.1. 高リスク高リターンを狙いすぎない
リスクが高い投資信託には、高いリターンの可能性がありますが、その分リスクも大きくなります。特に初心者の場合は、高リスクの投資信託を選ぶのは避けるべきです。
まずは安定したリターンを目指して、リスクを抑えたインデックスファンドを選び、投資額を分散することが大切です。
4. 定期的に投資状況を確認しすぎない
積立投資では、長期的な視野で運用を行うことが基本です。
頻繁に運用状況をチェックしては、焦って売買を繰り返すことが投資の成果に悪影響を与えます。
積立投資を行う際には、短期的な値動きに惑わされないようにしましょう。
4.1. 短期的な結果に一喜一憂しない
株価や投資信託の価格が短期的に大きく変動することは珍しくありません。
ですが、長期的には安定してリターンを得ることを目指しているため、短期的な結果に一喜一憂することは避けるべきです。投資はあくまで長期的に見守ることが大切です。
5. 投資額の見直しを定期的に行う
投資額や積立額は、定期的に見直しを行い、ライフスタイルの変化に合わせて調整することが重要です。
例えば、年収が増えた場合や支出が減った場合などは、積立額を増やすことを検討しましょう。
6. まとめ
積立投資を実践する際には、投資信託の選定、タイミング、リスク管理、そして頻繁な確認を避けることが大切です。
長期的な視点で安定的に資産を積み立てていくためには、これらの注意点を意識して、冷静に投資を続けることが求められます。
次回【第51回】では、「積立投資の成果を最大化するためのアドバイス」について詳しく解説していきます。
引き続き、よろしくお願い申し上げます!