
積立NISAだけでも非常に強力な資産形成ツールですが、さらに「iDeCo(個人型確定拠出年金)」を組み合わせることで、より効率的に資産形成を加速させることができます。今回は、iDeCoと積立NISAを併用するメリットと具体的な戦略について、初心者向けにわかりやすく解説します!
1. iDeCoとは?
iDeCoとは、自分で作る年金制度のことです。
毎月一定額を積み立て、その資金を自分で運用し、老後に受け取る仕組みとなっています。
大きな特徴として、「掛金が全額所得控除となるため、節税ができる」「運用益が非課税になる」「受取時にも税制優遇がある」といったメリットがあります。
ただし、原則60歳まで資金を引き出すことができない点には注意が必要です。
2. 積立NISAとiDeCoの違い
積立NISAとiDeCoはどちらも資産形成に適した制度ですが、いくつかの違いがあります。
まず、積立NISAは運用益が非課税になる制度であり、いつでも資金を引き出すことが可能です。年間の投資上限額はおよそ120万円(2024年以降改正後の額)となっています。
一方、iDeCoは掛金そのものが所得控除の対象となるため、節税効果が非常に大きいという特徴があります。ただし、原則60歳まで引き出すことができず、職業によって掛金の上限額が異なります(例:会社員は年間14万4000円〜27万6000円程度)。
また、投資対象も制度ごとに若干異なり、選べる商品に制限がある点にも違いがあります。
3. 積立NISAとiDeCoを併用する基本戦略
まずは積立NISAを優先して利用することをおすすめします。
理由は、積立NISAはいつでも資金を引き出すことができるため、生活に必要な流動性を確保できるからです。
積立NISAを活用して年間120万円までの投資枠をできる限り埋めつつ、資金に余裕がある場合はiDeCoへの拠出を追加する形が理想です。
iDeCoに拠出することで、所得税や住民税が軽減されるため、積立NISAとはまた違った形で資産形成を有利に進めることができます。
どちらも、運用対象にはシンプルなインデックス型のファンド(例えば、全世界株式や米国株式)を選んでおくと、管理も簡単で効果的です。
4. 具体的な資産配分例
たとえば、会社員の方の場合、以下のような資産配分が考えられます。
まず、積立NISAで毎月5万円を積み立て、年間で60万円を投資します。
さらに、iDeCoに毎月1万2000円を拠出し、年間で14万4000円を積み立てます。
これにより、年間74万4000円を積立投資に充てることができ、積立NISAでは運用益が非課税に、iDeCoでは掛金が所得控除対象となり、さらに運用益も非課税になります。
このように、両方をうまく活用することで、資産形成における「非課税」と「節税」の両方のメリットを享受できるのです。
5. まとめ
iDeCoと積立NISAは、それぞれ異なる強みを持った資産形成ツールです。
まずは資金の流動性が高い積立NISAを優先し、余裕がある場合にはiDeCoも活用して節税効果を高めるのが基本戦略です。
どちらもシンプルなインデックス型ファンドを中心に据え、長期的にコツコツと積み立てていくことで、大きな資産形成につなげることができるでしょう。
未来の自分のために、今日から着実に準備を始めましょう!